架空の犬と嘘をつく猫

羽猫(はねこ)家の長男・山吹(やまぶき)は、弟の事故死をきっかけに心を閉ざし、空想の世界で生きるようになった母のため、まるで弟が生きているかのような嘘の手紙を書き続けていた。父は変わってしまった妻を受け入れられず愛人のもとへ逃げ、祖父は裏山に遊園地を作ろうという現実離れした夢を語り、祖母は骨董屋で「嘘」を扱いながら暮らしている。唯一まともに見える姉の紅(べに)は、「嘘と嘘つきが嫌い」と言ってすべてに反抗している。それぞれが不都合な真実から目をそらしている羽猫家の人々だったが、ときに「家族をやめたい」と思いながらも、互いに寄り添って生きている。

(C)2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

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