奇麗な、悪

芥川賞作家・中村文則の小説『火』を、奥山和由が監督兼脚本で映画化。ひとりの女が街の人混みのなかを歩く、まるで糸の切れた風船のように。生きることすら危うさを感じるその女は一件の館にたどり着く。女は思い出す、以前に何回か訪ね診てもらった精神科医院だ。人の気配はないがドアは開く。静けさが待ち受けている。医師は今でもどこかにいるのか?女は部屋の空洞に吸い込まれるように中に入っていく。そして以前と同じ様に患者が座るリクライニングチェアに身を横たえる。目の前にあるピエロの人形に見つめられているようだ。「火の、、、火の話から始めることにします」幼少の頃、カーテンに放った火て起こった事件から話し始める。そして、、、「今日は、全部話す」と。(2024年製作/76分/G/日本)

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