身体が結晶化してしまう流行病が、生きものたちをむしばんでいく世界。街の片隅でひとりたくましく生きる身寄りのない子どもは、傷ついた小さな「光のマナティ」と出会う。幼い命を抱き抱え、人目を避けながら古い神殿の廃墟にたどり着いた子どもは、そこでマナティの苦しみを和らげる魔法のキャンドルを手に入れる。数年後、共に成長した子どもとマナティは、世界の命運に立ち向かう存在となる。子どもは傷を負ったマナティのために義足を手に入れ、マナティは再び自由に空を舞う喜びを取り戻す。しかし、そんなささやかな希望を覆い尽くすように、街に黒雲が立ち込める。