カテゴリー別アーカイブ: 次回上映作品

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花様年華

「欲望の翼」「ブエノスアイレス」のウォン・カーウァイ監督がトニー・レオンとマギー・チャンを主演に迎え、それぞれ家庭を持つ男女の不倫の愛を描いた恋愛ドラマ。1962年、香港。新聞編集者の男性チャウと商社で秘書として働く女性チャンは、同じ日に同じアパートに引っ越してきて隣人になる。やがて2人は互いのパートナーが不倫関係にあることに気づき、時間を共有するように。戸惑いながらも、強く惹かれ合っていくチャウとチャンだったが……。設定の一部や世界観は「欲望の翼」から引き継がれており、さらに2004年製作の「2046」へとつながっていく。第53回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞とフランス映画高等技術委員会賞を受賞した。日本では2001年に劇場公開。2018年2月には、カーウァイ監督の「欲望の翼」デジタルリマスター版の公開にあわせて、Bunkamuraル・シネマで特別上映。2022年8月には、4Kレストア版が「WKW4K ウォン・カーウァイ4K」で上映。2026年5月には「花様年華 25周年特別版」と題し、短編「花様年華2021」と同時上映でリバイバル公開。(2000年製作/98分/G/香港)


霧のごとく

「1秒先の彼女」「熱帯魚」などで知られる台湾のチェン・ユーシュン監督が、1950年代の台湾で多くの市民が反政府の疑いをかけられ逮捕・処刑された「白色テロ」の時代を背景に描いた希望と再生の物語。1950年代、戒厳令下の台湾。嘉義で暮らす少女・阿月(アグエー)は、反政府分子として捕らえられた兄が台北で処刑されたことを知る。わずかな金と兄の形見の時計を手にひとり台北へ向かう阿月だったが、兄の遺体を引き取るには高額な手数料が必要だった。途方に暮れていたところを怪しい男に騙され、遊郭に売り飛ばされそうになった彼女は、人力車の車夫・趙公道(ザオ・ゴンダオ)に助けられる。中国・広東出身の彼は、国民党軍の兵士として台湾に渡って以来、故郷へ帰ることもかなわず、その日暮らしの生活を送っていた。白色テロで軍の仲間を失い人生に行き場を見いだせずにいた公道は、阿月の思いに心を動かされ、手を差し伸べることを決意する。「アメリカから来た少女」のケイトリン・ファンが阿月、「香港の流れ者たち」のウィル・オーが趙公道を演じ、台湾の人気歌手で俳優としても活躍する9m88(ジョウエムバーバー)が共演。2025年・第62回金馬奨にて最優秀作品賞を含む4部門を受賞した。(2025年製作/134分/台湾)

(C)2025 Mandarin Vision Co,, Ltd. All Rights Reserved.


ボタニスト 植物を愛する少年

新疆ウイグル自治区の辺境の村を舞台に、植物と対話する少年の成長を詩的な映像美でつづったドラマ。新疆北部の草原地帯にある小さな村。祖母と暮らすカザフ族の少年アルシンは、植物を観察し記録することに多くの時間を費やしており、周囲からは「植物学者(ボタニスト)」と呼ばれている。彼にとって植物は単なる自然ではなく、失踪した叔父に教わった世界観そのものだった。ある日、漢民族の少女メイユーが村にやって来る。明るく自由な彼女の存在はアルシンの静かな日常に変化をもたらすが、やがてメイユーは上海へ引っ越すことになり、アルシンは再び孤独と向き合うことになる。現実と幻想が交錯していくなか、アルシンは自分が何を探しているのかを少しずつ知りはじめる。新疆ウイグル自治区出身のジン・イー監督が長編初メガホンをとり、自身の幼少期の記憶を出発点に、マジカルリアリズムを織り交ぜた独自の映像世界で描き出す。主人公アルシン役のイェスル・ジャセレをはじめ、キャストには演技経験のない素人俳優たちを起用。国際的に活躍するイランの作曲家ペイマン・ヤズダニアンが音楽を手がけた。2025年・第75回ベルリン国際映画祭ジェネレーションKplus部門にて国際審査員グランプリを受賞。(2025年製作/96分/G/中国)

(C)2025 MONOLOGUE FILMS ALL RIGHTS RESERVED / ReallyLikeFilms

ジェイムズ・ブッカー 愛すべきピアノ・ジャンキー

天賦の才に恵まれながらも薬物中毒や精神疾患を抱え43歳で早逝した孤高のピアニスト、ジェームズ・ブッカーの生涯を描いた音楽ドキュメンタリー。1939年にニューオーリンズで生まれたジェームズ・ブッカーは、クラシックからジャズ、R&B、ロックなどのジャンルを横断するパフォーマンスで数々の大物ミュージシャンたちと共演し、ソロ活動でも高く評価された。その一方で、薬物・アルコール中毒や躁うつ病など多くの問題を抱える破天荒な人物としても知られ、1983年にヘロインとアルコール常習による腎不全で43歳でこの世を去った。本作では、ブッカー本人の貴重な演奏シーンをふんだんに盛り込みながら、ドクター・ジョン、アラン・トゥーサン、チャールズ・ネビル、ハリー・コニック・Jr.らニューオーリンズを代表するミュージシャンたちが思い入れを込めてブッカーについて語り、ニューオーリンズと音楽の神に愛された男の人生をひも解いていく。「Peter Barakan’s Music Film Festival 2025」では「ジェイムズ・ブッカー ニュー・オーリンズのピアノ王子」のタイトルで上映された。(2013年製作/98分/アメリカ)

(C) 2013 Bayou Maharajah LLC (C) Anton Corbijn


ヴィヴァルディと私

18世紀初頭、作曲家ヴィヴァルディがベネチアのピエタ院にバイオリン教師として赴任した実話を題材に、彼の指導のもと才能を開花させていく孤独な少女の成長と、己の才能が評価されることを渇望するヴィヴァルディの内なる野望を描いたドラマ。1716年、ベネチアのピエタ院。母の姿も愛情も知らないまま育ったチェチリアは、毎晩こっそりベッドから抜け出しては宛名のない母への手紙をつづっていた。ピエタ院から出て外の世界で暮らすには、母が迎えに来るか、貴族と結婚するしかない。そんな中、ピエタ院にバイオリン教師として赴任したアントニオ・ヴィヴァルディは、チェチリアの卓越したバイオリン技術を見いだし、第一バイオリンのリーダーに任命する。チェチリアはヴィヴァルディのもとで厳しい練習に耐えながらバイオリンの腕を磨き、いつしか2人は心を通わせるようになる。しかし、ピエタ院がチェチリアの結婚相手に定めた将校が戦争から戻り、やがて事件が起こる。イタリアのテレビドラマ「アート・オブ・ジョイ」で注目されたテクラ・インソリアがチェチリア、「眠れる美女」のミケーレ・リオンディーノがヴィヴァルディを演じた。監督・脚本を手がけたのはイタリアを代表するオペラ演出家で、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの開・閉会式でクリエイティブディレクターを務めたダミアーノ・ミキエレット。(2025年製作/110分/G/イタリア・フランス合作)

(C)2025 INDIGO FILM, WARNER BROS. ENTERTAINMENT ITALIA, MOANA FILMS


アイ・ワズ・ア・ストレンジャー

シリア内戦の長きにわたる戦禍を逃れるため1400万人が国外避難を余儀なくされたという現実に着想を得て、紛争により引き裂かれた家族と彼らを取り巻く人々の姿を多角的に描いた群像ドラマ。シリア、トルコ、ギリシャ、アメリカの4カ国を舞台に、5つの家族の人生が交差する物語を5章構成で描き出す。独裁政権が続くシリアで、政府軍と反政府組織の内戦が激化した。シリアの医師アミラは娘とともに安全な国へ逃れるため、危険な国境越えを決意する。国境を守るシリア兵ムスタファは残虐な政府軍に不信感を抱き、命令に従う兵士であるべきか、心ある人間でいるべきか苦悩する。トルコの密航業者マルワンは病弱な息子とアメリカへ移住するため、難民をギリシャ行きのボートに乗せて金を稼ごうとする。詩人のファティは妻子を連れてそのボートに乗り込むが、死の危機に直面する。ギリシャ沿岸警備隊のスタヴロスは嵐の海を航行する難民を発見し、人命救助に尽力するが……。映画プロデューサーで人道支援活動家でもあるブラント・アンダーセンが、2020年に手がけた短編映画「Refugee」を原点に自ら長編初監督・脚本・製作を手がけ、丹念にリサーチを重ねて撮りあげた。短編映画「Refugee」でも同役を務めたヤスミン・アル・マスリーが医師アミラ、オマール・シーが密航業者マルワンを再び演じた。(2024年製作/104分/G/アメリカ・ヨルダン・パレスチナ合作)

(C)2025 Refugee The Film.LLC


きれっぱしの愛

「ゴッドランド GODLAND」で世界的に注目を集めた北欧アイスランドの気鋭フリーヌル・パルマソンが監督・脚本を手がけ、片田舎に暮らす家族のささやかな日常を、移りゆく四季とともにユーモアと皮肉を交えて描いたドラマ。アイスランドの田舎町。アンナはしっかり者の長女イーダやいたずら好きな双子のグリームルとソルギルス、そして愛犬のパンダと暮らしながら、芸術家としての道を模索する日々を送っている。若くして結婚したマグヌスとはすでに別れているが、いまだに情を断ち切れず、元夫マグヌスは何かと理由をつけては家を訪ねてきて一緒に食卓を囲み、ピクニックにまで同行する。いつしか、まだ家族であるかのような日常を過ごすようになる彼らだったが……。コメディアン・俳優・歌手として活躍するサーガ・ガルザルスドッティルがアンナ役、「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」「蜘蛛の巣を払う女」などのスベリル・グドナソンがマグヌス役で絶妙な距離を保つ元夫婦を演じ、パルマソン監督の3人の実子と愛犬パンダが家族役で出演。2025年・第78回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドッグ賞を受賞。(2025年製作/109分/G/アイスランド・デンマーク・スウェーデン・フランス合作)

(C)STILL VIVID, SNOWGLOBE, HOBAB, MANEKI FILMS, FILM I VÄST, ARTE FRANCE CINEMA


ヌーヴェルヴァーグ

「6才のボクが、大人になるまで。」「ビフォア」シリーズのリチャード・リンクレイター監督が、1950年代後半のフランスで起きた革新的な映画運動・ヌーベルバーグを代表する作品として知られるジャン=リュック・ゴダール監督作「勝手にしやがれ」製作の舞台裏を映画化。映画史に革命を起こした若者たちの姿を、フランス映画界を代表する映画作家たちとの活気ある交流とともに描き出す。1959年、フランス。映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」で執筆活動をしていた28歳のジャン=リュック・ゴダールは、フランスの若手俳優ジャン=ポール・ベルモンドとアメリカの人気女優ジーン・セバーグを主演に迎えた長編監督デビュー作「勝手にしやがれ」の制作を開始する。ゴダールの斬新で自由奔放な撮影手法に周囲は振り回されるが、映画づくりへの情熱を共有した撮影現場は活気に満ちていく。「勝手にしやがれ」のスタイルにならい、アカデミー比率(1:1.37)の白黒映像、全編ほぼフランス語で、キャストもジーン・セバーグ役のゾーイ・ドゥイッチ以外はほぼ無名の俳優陣で固めた。主人公ゴダール役には、写真家やモデルとして活動していたギョーム・マルベックを起用。2025年・第78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。(2025年製作/106分/G/フランス)

(C)JeanLouisFernandez


デッドマンズ・ワイヤー

「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」「ミルク」「エレファント」などで知られる名匠ガス・バン・サントが、1977年にアメリカ・インディアナポリスで発生した実際の事件をもとに描いたクライムスリラー。不動産投資会社メリディアン・モーゲージ社に財産をだまし取られたと主張する男トニーは、同社に押し入り、社長の息子で同社役員のディックを人質に取る。トニーは自分と人質の首をショットガンとワイヤーで結びつけ、動けば発砲される仕組みの「デッドマンズ・ワイヤー」を用いて立てこもり、警察も手出しできない状況を作り出す。現場からメディア出演を行うなど異例の行動を続ける中、世論は彼を非難する声と同情する声に分かれていく。膠着状態を打開しようと警察が突入に備える中、ついにトニーと社長が電話で話すことになるが……。実在した犯人トニー・キリシスを演じるのは、「IT イット」シリーズのビル・スカルスガルド。そのほか、人質となるディック役でデイカー・モンゴメリー、事件を追う刑事グレイブル役でケイリー・エルウィス、事件に巻き込まれるラジオDJ・フレッド役でコールマン・ドミンゴ、地元テレビ局レポーターのリンダ役でマイハラが共演。強引な手法で巨万の富を築いたメリディアン・モーゲージ社の社長M・L・ホールを名優アル・パチーノが演じる。音楽をダニー・エルフマンが担当。(2026年製作/105分/G/アメリカ)

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新凱旋門物語

パリのランドマーク「新凱旋門」誕生の舞台裏で国家プロジェクトに翻弄された建築家の数奇な運命を、実話をもとに描いたヒューマンドラマ。ジャーナリストのロランス・コセによる著書「新凱旋門物語 ラ・グランダルシュ」を原作に、「ブレスレット 鏡の中の私」のステファン・ドゥムースティエが監督・脚本を手がけた。1983年。ミッテランは大統領就任後初の大規模プロジェクトとして、フランス革命200周年を祝う新モニュメントの建設を構想していた。国際設計コンペで選ばれたのは、キューブのように角張ったアーチ型の建物と、そのふもとに雲のような屋根が浮かぶ大胆なプランで、設計者はヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセンという無名のデンマーク人建築家だった。スプレッケルセンはフランスで一躍時の人となるが、完璧を追い求める彼の前に、予算や政治的圧力、周囲の思惑が次々と立ちはだかる。「ザ・スクエア 思いやりの聖域」のクレス・バングが主人公スプレッケルセンを演じ、彼と協働するフランス人建築家アンドリュー役で「落下の解剖学」のスワン・アルロー、彼らの間を立ち回る官僚シュビロン役で俳優としても活動する映画監督グザビエ・ドランが共演。2025年・第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品。(2025年製作/106分/G/フランス・デンマーク合作)

(C)2025 AGAT FILMS, LE PACT


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